15の昼

　高校入学したてのある日。４時間目の体育の授業が終わり、教室戻ってお弁当だーなんて思ってたら、先生に呼び止められた。　

「さっき、校内放送で呼び出しされてたぞ」

体育館にいた私は放送が聞こえていなかった。

先生に聞くと、校内放送で、名指しで呼び出しされており、急いで職員室に来てほしい、との内容だったと。

職員室に呼び出されるって一体・・・しかも急ぎって・・・

何もやらかしてないはずなのに・・・

もしかしたら、家族に何かあったとか？

当時まだケータイを持ってなかったので、家族に何かあった場合、学校に電話が入り、校内放送で呼び出しされる流れになると思われる。

そうだ、これは緊急事態だ。

そんな思いを巡らせ、急いで職員室に向かう。

職員室の前に若い女の先生が立っていて「あ、こっちこっちー！！」と慌てた様子で私を呼び止めた。

女の先生はジャージ姿の私に

「さっき体育の授業が終わって、これから教室に戻るところね？」と言った。

「はい・・・そうです（ﾄﾞｷﾄﾞｷ）」

「あのね、何であなたを校内放送で職員室に呼び出したかというとね」

「帯広に出張中のあなたのお母様から電話があってね」

「お弁当に入ってるコロッケは腐ってるので食べないでくださいって言われたから、あなたを呼んだのよ。」

あっそんな理由ですか～～～～～～～～(=ﾟωﾟ)ﾉ

そんなんで学校に電話すんなよおかん～～～～～～～

私のシリアスな時間を返せ～～～～～～～～～

そんな事があった、15の昼。