第74回十勝支部演劇発表大会1日目を観た感想
はい来た、ほら来たこの季節
高校演劇の季節
会場は私らの時代から変わらず帯広市民文化ホール(小ホール)
唯一、変わったことがあるとすれば
お隣の長崎屋が潰れたってことくらいで・・・
知ってはいたけどさ、解体作業を目の当たりするとさ、言葉にできないってゆーか
私が高校の時、大会に参加した際には、長崎屋には大分世話になったんですよ。
広尾からの参戦だったから、帯広に前日入りして、部の皆で長崎屋で晩御飯買ったり、
プリクラ撮ったりと
それなりに思い出があったんです。
でもそんな長崎屋が廃墟のように・・・
てゆーか、あれ思い出すな
ドラマのロングラブレター漂流教室にもこんなシーンあったな
廃墟化したホテルで常盤貴子がオッサンに首絞められてることろに、たまたま見つけたスパナで反撃してたシーンあったけど、
解体された長崎屋がそのホテルみたいに見えた
今の若い人ら、漂流教室なんて知らんよね。
さて感想
スケジュール的に1校目の三条高校さんは観れなかったが(泣)
さぁどしどしいこー
①音更高校 「いじめ撲滅同盟」
去年も思ったけど、音更高校の人たちは良い意味で個性的で、観てて飽きないタイプが多いですね。
きっと本人たちもそこまで狙ってないのに、笑いが起こってしまってる時もあったり
そういう人ってうらやましいですね。
内容は、いじめられっこたちが、いじめっこに復讐する話
復讐方法がストレートに木刀でぼこぼこにするっていう
過激なセリフもあったり「いいのか?そんな事言って」と思って途中はらはら
最後は警察にアシがついて逃走&解散流れで終わったが
パンフレットに書いていた
「いじめで自殺した人はいても、いじめた人たちはのうのうと生きている」
「学校内で暴力をふるっていても多くの場合、警察沙汰にならない」
「なぜだろう」
本当にね、なぜだろう
私もいじめには警察を介入すればいいと思うけど、学校としてのイメージが悪くなるからお偉いさんたちがそれをしたがらないんだろう。
大人の事情?
大多数の幸福のための少数の犠牲?
しかし、これを観て、率直に過激だなと思った私も、大人になってしまったというところだろうか
自分が10代のころの怒りとか、正義感って、もっとストレートだった
いつの間にか、オブラートに包む事を覚えていったが
また当事者ではないから過激だとも思ってしまうんだろう。
被害者本人だったり、身内だったら加害者の事、●してしまいたいと思うんだろうな。
うん・・・
これくらいじめに対して怒りのエネルギー燃やす若者たちが、もっとたくさん増えればいい方向に向かっていくんじゃないか
でないと、大人になってもいじめってあるからね。
②帯広北高校 「共感サバイバー」
セリフがない時の役者さんって、どういう芝居しているか気になるよね。
柳葉敏郎だったらほっぺたに舌突っ込んで、目ギョロっとさせて、間を持たせてるようだが
北高さんはセリフなし演技がしっかりしてる印象だった。
そして脚本も変な間ができないように構成もしっかりしてるように見えた
そしてタイトルにもなっている共感性がテーマのこの芝居。
悪いことではないんだよ、共感性って
だからこそ、主人公の、「いや、でも、だって・・・・」ともやもやとか葛藤が生じる
それが、ちゃんと伝わってきたと思える。
あと、絶対的な悪人がいないのが良かった
皆それなりに善人で、責めれるポイントがないからこそ、もやもや感を強調できたんでないか
最後は校長になって、より権力をました共感子
それは今後も共感性を求めてくる世の中が、より勢力を強めてくる象徴にも捉えられた。
最後はバッファロー66の挿入歌とともに、歩き続けるキャスト達の姿は、これからも自分たちはサバイバーだと
決意表明をする姿にも見えた。
見えない敵と戦うのは、一生続くことだろう。
③帯広大谷高校 「地元復興アイドル!道産子おべりBERRYズ」
高校のアイドル部の話
帯広の復興や、それぞれの進路が主な内容
イトヨの閉店イベントなどローカルネタに笑いが
てか、イトーヨーカドーの事、イトヨって言うの?長崎屋は長屋?初めて聞いた
この公演やってる会場の横で今まさに、長屋が解体されてるんよ。
なんてタイムリーな
「打ち上げどこでするー?」の問いかけに、シーン・・・
またひと笑い
私は高校時代、広尾ていうゴーストタウンで過ごしていたからな、逆にどこかへ行こうって発想もなかった
お小遣いももらってなかったし
遊びっていったらダチの家でひたすらだべるっていう
スマホはないし、ゲームもやんなかったから、遊びって完全に誰かと話すことだった。
指輪屋の息子が言った「今の人たちはどんな指輪か、よりもどこで買ったか、が大事なんだ」が興味深いと思った
田舎に人がいなくなっていくのもそこが原因なのだろう
都会のブランドに若い人達が引き寄せられていくからなんだろう。
アイドル部の子たちも、卒業後は地元を離れていくが
離れていくからといって、地元がなくなっていいと思っているわけではない
その思いを抱くのは誰もが通る道だ。
でも離れていくことが悪い事だけではないのだ
離れてみるからこそ、地元の良さに気づくのだから
最後のリーダーが歌うシーンで、歌詞の意味の伏線回収が効いていて良かった。
さすが、大谷さん
以上、1日目の感想でした
2日目に続く・・・