私と十勝ひとりぼっち農園
十勝ひとりぼっち農園の7巻を買いました。
実は6巻を買ったとき作者の横山先生と遭遇し、サインを頂いた事があります。
実際に接してみた横山先生は気さくな方で、あの漫画の作風通りだな~と思いました。
私が十勝ひとりぼっち農園と出会ったのは、2019年12月末
10年暮らした函館から、実家の音更に引っ越したばかりの頃。
引っ越ししたきっかけは、癌になったから。
入院手術を経て、体力的に限界を感じていた私は、実家に帰って療養する事に。
でも本当は函館を離れたくなかった。
10年も暮らせば、函館の土地が自分の身体の一部のようになっていたから
離れる時は、身を引き裂かれるようだった。
仕事も親しい人達もやってきた事も
全部、函館に置いてきたから、音更に越してきたばかりの頃は抜け殻のようだった。
気力も希望も湧かない、そんな気持ちの時に、十勝ひとりぼっち農園に出会った。
TSUTAYAのコミックコーナーで平置きされているそれの、あらすじを読んでみた。
この漫画は、編集長の命令で、今までお世話になった人達に日本一のカレーをふるまうため、作者本人が十勝に移住して野菜作りをする・・・というエッセイ漫画。
・・・。
どういう事?
なんでカレー作るのにわざわざ東京から十勝に移住すんの?
罰ゲーム?
作者は納得してるの?
いろんな思いが駆け巡った。
でも、表紙の絵を眺めているうちに、何故か、「やっていけるかもしれない」と思えた。
これから音更で、やっていけるって、この時初めて思えた。
何故だろう、東京から単身で一から農業をやっていく、作者の背景に勇気づけられたのか?
というより、表紙の絵からパワーをもらった感覚だった。
早速読んで、あっという間に引き込まれた。
ローカルものって、地元の人が納得するものなんてないと思ってたけど、この作品は違う。
十勝そのものを書ききっているので、大満足の仕上がり。
話の内容も面白いし、登場人物もいいキャラしてる、実在してるから尚更読んでて楽しい。
いろんな人に薦めたいと思った。十勝に住んでる人にも、住んでない人にも。
それが私にとっての、十勝ひとりぼっち農園。
できるだけ長く連載してほしいな。